世界中の集合知でエアコレクションを完成させるプラットフォーム

少し前に読んだ『無限の本棚』(とみさわ昭仁)は、なかなか面白い本だった。
サブタイトルが「手放す時代の蒐集論」なのだけど、集めては手放し、手放しては集めてを繰り返した結果、物欲を超えたエアコレクションという境地に達する。
これ、わかるような気がする。
自分で持っていなくても、世の中に「それが存在する事実」が分かれば満足というか。
レコード収集の例で説明する。

レコードは音楽の記録媒体なので、そこに刻まれた音が収集の対象なら、レコード盤がなくても音源さえあれば良いことになる。
# 実際には、レコード収集家の目的は音だけではなく、盤そのものの場合が多いのは承知している
ただ、僕の場合はどちらかというと音だ。
なので、聴ければ(MP3をDLできれば)必ずしも盤がなくても満足できてしまう。
この時点でだいぶエアコレクションに近い。
一歩進むと、別に聞きたい音でもないのに、そのレーベル全体をコンプリートしたいという蒐集魂が芽生える。
例えば、Bossa Nova の名門レーベルELENCOは、全作品が手放しで素晴らしい!というわけではない。
しかし、ELENCOのカタログは全部揃えなければ・・・という半ば強迫観念が生じる。
さらに進むと、もっとマイナーなレーベルに対しても、同じ強迫観念に苛まれるようになる。
最近嵌ってる例で言うなら、Nilser や Pawal など。
ELENCO や FORMA などの著名?レーベルであれば、全カタログはインターネットで簡単に調べることができる。
しかし、Nilser や Pawal となると、そうもいかない。
IMMuBという恐ろしいサイトがあるのだけど、ここでも完全な情報は揃わない。
抜けや間違いがあるのだ。
もし、自分に更新できる権限があれば、直したいのに、追加したいのに、と思うことがある。
とにかくデータベースを完成させたい。
こうなると、もはや音や盤は手元になくても良いので、完全なるエアコレクションだ。
特にNilser や Pawal の音はしょうもないモノが多いのは経験上わかっているので、聴く必要はないのだ。w
でも、全カタログ情報は把握したい。

こうしたエアコレクション蒐集を完成させる手段として、ウィキペディア形式で世界中の集合知を集めることはできないだろうか?
簡単にいうと、誰でもデータを更新できるIMMuBだ。
#勝手に消されたりしても困るので、ある程度信頼できるよう(無料の)会員登録くらいはあっても良いかも。

写真には写真共有サイトというものがある。
一つのアルバムを複数の人がアップロードする写真で構成するというもの。
ジャケットイメージだけに限定すれば、これを利用して「Nilser」とか「Pawal」というアルバムを作れば良いわけだ。
問題は、レコードの場合、ジャケット写真だけでは、カタログデータと言えない点。
一番大切な音(前述の通り、どうでも良い場合もある)を除けば、録音年、レコード番号、収録曲(作詞作曲者)、参加ミュージシャン、プロデューサー、別ジャケット(再発、外国盤)、その他
のデータ(メタデータと言っても良いかもしれない)の入力も必要になる。
写真共有サイトでは「コメント」を付加できるものも多いので、複数のコメント欄があるイメージ。
コメント1 = 録音年
コメント2 = レコード番号
コメント3 = 収録曲(作詞作曲者)
コメント4 = 参加ミュージシャン
以下、略
こういうプラットフォームを提供するサービスはないだろうか?

なければ作れないだろうか。
エアコレクションの域に達したコレクターの蒐集対象となるものなら、何にでも応用できる。
画像と文字の組み合わせでカタログ化したいものであればなんでも良い。
ブラジル音楽以外の音楽ジャンルに始まり、1/64サイズのミニカー、世界の自動車、建築家の作品集、出版物、生物図鑑、ありとあらゆるものが対象となる。
世の中には、こんなモノ集めてる人(達)がいるのか!?と驚愕するネタが溢れている。
それらを対象にしたウィキペディアのビジュアル版と言っても良いかもしれない。

写真共有サービスのプラットフォームにちょっと手を加えれば(コメント欄を任意に追加、デザインできる機能)、簡単に実現できてしまうだろう。
ちょっとした広告を載せれば事業化だって夢ではない。
音楽に絞れば、ワンクリックでDL購入できる仕組みになれば、肝心の「音」だって提供できる。
そこからロイヤリティも生まれるだろう。
誰か、このアイデア買いませんか?w

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